親から先にお屠蘇を飲んではいけない?
元旦に家族そろって飲むお屠蘇。昔からこのお屠蘇を親から先に飲んではいけないと戒めている家庭は多い。なぜだろうか。
お屠蘇を年少の順、つまり年下の子供から先に飲めという作法は、儒教の教科書『礼記』の一節からきている。「君の薬を飲むは臣先ず嘗む。親の薬を飲むは子先ず嘗む」とあるのだ。
要するに、臣や子がまず毒味をするのが忠孝というものではないかというわけである。
さて、ときは移り変わって現代。今さら毒味でもあるまいが、強いて毒味にこだわるのなら、まず親が飲んでから子供に口をつけさせるのが親子の情というものではないだろうか?