30代のやってはいけない冠婚葬祭作法

知らないではすまされない「冠婚葬祭」マナー

男雛は向かって左に飾ってはいけない





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欧米から「ウサギ小屋」と酷評された日本人の住まい。そんな住宅事情を反映してか、お雛さまを飾る家が、年々少なくなってきた。

 

段飾りの雛段を飾るには、ウサギ小屋はあまりにも狭過ぎるのかもしれない。寂しいかざりである。さて、それはさておき、お雛さまにもタブーはある。男雛は向かって左に飾ってはいけないということをご存知だろうか。

 

関東では、このタブーを無視して、男雛を向かって左に飾るのが一般的なようだ。京都ではその逆、タブーを守って、男雛を向かって右に飾る。なぜ左右を問題視するのか。

 

歴史を遡ると、日本は平安朝の時代から、中国と同様に左を上位とする考え方が支配的であった。この左上中心の考え方は、古代中国の陰陽思想からきている。

 

神を中心に、神のほうからみて左側が上位、右側が下位、我々からみると、向かって右側が上位、左側が下位となるわけである。したがって男性上位の日本の皇室でも、天皇陛下、皇后陛下がならばれるときは、代々この慣習にならっているのである。

 

東京の飾り方が逆になったのは、母親が徳川家康の孫姫であった興子内親王の影響であるといわれている。

 

彼女がのちに明正天皇になるからだ。幕府が朝廷に対して優位にたとうとしている意図がみえる。いつの世も政治というものは生臭いものだ。