正月に仕事をしてはいけない
正月は神仏来臨の祭りを行う季節、日常の生活と一線を画すために、古来より正月にはさまざまなタブーがあった。主な例を拾ってみよう。
「農事・山仕事・漁業その他の仕事をしてはならない」、「下肥を使ってはならない」、「鳴り物や騒音をたててはならない」、「金銭を支出してはならぬ」、「屋内の掃除をしてはならぬ」、「神仏来訪の方角を見てはならぬ」など正月に関するタブーには、枚挙にいとまがない。
こうしたタブーを順守したのちに、はじめて神仏との共食、直会が許されるのである。まさに「一年の計は元旦にあり」。元旦にはタブーも多いが、またそれだけに年間を通じて、最も重要な日でもあるのだ。