30代のやってはいけない冠婚葬祭作法

知らないではすまされない「冠婚葬祭」マナー

縄を帯にしてはならぬ





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農作業、荷造りなど実用的なものから縄跳びに至るまで、私たちの生活と縄とのあいだには、きってもきれない縁がある。

 

この縄が道端に落ちているのを蛇と見間違えて、ハッとしたことが誰でも一度や二度はあるのではないだろうか。昔の人も縄から蛇を連想したことがよくあったようである。

 

もともと蛇は俗信、宗教、神話などにはよく登場する動物だ。昔の人は、蛇を神の使いとして崇拝していた。

 

しかし、その一方、そのグロテスクな姿から恐れていたことも事実である。「蛇を殺した人は早死する」などというのはその典型だ。

 

「縄を帯にしてはならない」という俗信も蛇を不吉とするところから生まれた。縄を帯に使っていると蛇が体に巻きついているように見え、気味悪く感じられたのでこういわれるようになったようだ。

 

さて、「朝縄夕藤」という言葉をご存だろうか。これは、太陽は縄を伝って登り、夕方には藤の木のつるを伝っておりてくる、という意味。

 

そして、太陽の通り道である縄か藤のつるを燃やすと火事になるといわれた。

 

縄を燃やすと、プスプスといつまでもくすぶり続け、これが火事の原因となったことも多かったようだ。こうしたことを戒めるために「縄を燃やすな」といい始めたのかもしれない。