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出産現場に夫は立ち会ってはいけない?





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日本の若い夫婦の間でも、欧米なみにラマーズ法などが取り入れられ、出産現場に夫が立ち会うこともさほどめずらしいことではなくなった。

 

心理学的にみても、夫が現場でなにやかやと協力することは、妻の不安を柔らげ、陣痛の少ない自然分娩を促すよい方法なのである。

 

出産とは生命にかかわる大切なこと。夫婦が協力してあたるものなのだ。しかし、歴史をふりかえると、夫が産屋に近づくことさえ、タブーとされていた時代もあった……。

 

『日本書紀』にこんな話がある。兄の釣針を探しに龍宮城に行った彦火火出見尊は、海神の娘豊玉姫と激しい恋におちいる。二人は結ばれて三年の間龍宮城で暮らすのだが、やがて姫は尊の子をみごもってしまう。

 

尊は天孫ニニギノミコトの皇子である。天孫の孫を海の中で生むわけにもいかないので、二人は地上にいくことにした。鵜の羽で屋根をふき、産屋を作った。やがて産期がくる。

 

産屋に入る時、姫は「わたしは海の女、出産の時は海の姿で生むから見ないで下さい」と願った。だが、これを不思議に思った尊は産屋をのぞいてしまう。

 

そこには姫が大ワニとなってはっていた。姫はわたしに恥をかかせたと怒り、龍宮城にかえってしまう。二人の仲は終わってしまったのだ……。時代の流れとともにタブーも移り変わっていくようである。