暮の大掃除は女がやってはいけない
年末の大掃除、師走の風物詩としておなじみの光景である。最近はこの季節になると、男はジャマとばかりに追いたてられるご主人方も多いようだが、大掃除は昔は男の役目だったのである。
正月祝いは、そもそもわが家に招いた年神から新しい生命を授かるという行事である。
昔はその年神は女神だといわれ、女性が年神を祀ろうとすると、女同士嫉妬することになり、その家には、神様はやってこないとされていた。
だから、年神を迎えるための年末の煤払いは、男性の役割になったのである。この発想は、せめて正月ぐらいは家事から解放されたいと願う昔の女性の知恵だったという説もあるのだが……さて。