30代のやってはいけない冠婚葬祭作法

知らないではすまされない「冠婚葬祭」マナー

不祝儀には黒以外の水引を使ってはいけない?





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よくわれわれが間違いやすい水引のタブーをもう一例あげよう。不祝儀は全て黒の水引ですましている人が多いようだが、これはたいへんな間違い。

 

本来、黒の水引を使ってよいのは、葬儀のときだけなのだ。ところが実際には、葬儀以外の法事にまでも黒、または白黒、銀黒の水引を用いる人が多い。

 

祝いごとは紅白、結婚式は金銀というふうに、仏事は何でも黒だと決めてかかっているようだ。本来は、葬儀の香料には白の水引で結ぶか、元結を二本でしたものである。

 

光沢のない黒は沈んで見えるので、黒と清浄の白を合わせて用いるようになったのだ。不祝儀全般、どこまでも黒にこだわるのはよくない。

 

四九日の満中陰が過ぎると、故人はすでに仏になっていると考えられている。その後の法事は、供養という祭りとみなされ、いつまでも黒の水引ですましてはならない。

 

関西では、黒の水引の他に黄色と白、または銀一色あるいは藤色と白なども用いられる。従って、葬儀以外の場合は、関西では黄色の水引を用いるのが一般的。

 

東京では、黄色の水引を扱っている店が少ないので、しかたなく、「御仏前」と記されてある黒の水引の金封包みが用いられているのである。不必要に黒一色を使って、気分を暗くする必要はないのだ。