30代のやってはいけない冠婚葬祭作法

知らないではすまされない「冠婚葬祭」マナー

金銀の水引、金を右にしてはいけない?





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祝儀、不祝儀など贈答品にかけるものが水引である。細いこよりにのりをつけて干し固め、色付けされ、数本合わせて使用される。

 

水引には、祝儀用の紅白と金銀に、不祝儀用の黒一色、黒白、銀一色、黄白、藤色などがあり、それぞれ用途によって、使い分けられている。

 

水引の習慣の根本にあるものは、日本の古代からの、魂を結び入れるという結びの信仰であった。結ぶことによって魂が宿るのである。

 

水引は、贈り物に魂をこめるという、人間的な交流を求めるシンボルなのだ。今日では水引は市販されており、その結び方も統一されているが、本来は自分で結ぶものであった。

 

贈り物に魂をこめるという、水引の由来を考えれば、それは当然の行為ともいえる。ところで、水引の結び方にも左右があるのをご存知だろうか。

 

紅白の水引の場合は、格の高い白色が受け取る相手からみて、左側になるようにかけなくてはならない。左側が上位、右側が下位となるのが日本のしきたりである。金銀の水引の場合は、金を右に、銀を左にかけるのは間違い。

 

理由は紅白と同様で、銀より金のほうが格が上だからである。昔からこの金銀の左右は間違えやすかったようで、江戸時代初期の幕府礼法指南役、伊勢貞丈も「左金帛と心得よ」という言葉を残している。