30代のやってはいけない冠婚葬祭作法

知らないではすまされない「冠婚葬祭」マナー

新婚両人は床の間の前に坐るものではない?





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花嫁花婿の入場にはじまる結婚披露宴では、メインテーブルは主役二人の席ときまっている。ホテルなどの式場が率先してつくり上げた、このスタイルは、実はごく最近の流行にすぎない。

 

新郎新婦をよく見たい、祝ってあげたいという参列者の気持ちとあいまって、お色直しという演出もすっかり定着しつつあるが、これもまた披露宴本来の意味からはだいぶはずれたものになってしまった。

 

披露宴は、何よりもまず結婚の儀を終えて、夫婦となった二人が、祝ってくれる人々をもてなす場である。

 

主催者はあくまでも新郎新婦の側。先輩知己を訪問し、結婚の挨拶をしなければならない手間を省き、会場を設けて一同にお披露目するわけだから、本来二人はホストであり、ホステス役のはずだった。

 

まして日本家屋で日本流にとり行う場合には二人は決して床の間の前に坐るべきではない。床の間の前は、日本の客間では一等の上座。

 

向かってその右側が第二、左側が第三の座という暗黙の了解事項まである。したがって、当日来賓、主賓格の仲人などに坐ってもらうのが妥当だろう。

 

また、両家の家族は両親ともども、入口の近くに控えるのが一般的である。古いしきたりというよりは、招く側である新郎新婦の自覚と気持ちの問題にちがいない。