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葬式で黒以外の喪服はいけないか?





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なぜ喪服には黒を使うのだろうか。日本人は昔は白の喪服を着用していた。白は汚れのない清浄の色、神の国の色であった。

 

葬式とは、死者を神の国に送り出すための儀式、だから会葬者は神の国の色、すなわち白い喪服を着用していたのである。

 

黒の喪服が入ってきたのは、明治維新以降、一部の上流階級の子弟が西洋のキリスト教の習俗を取り入れた結果である。

 

それがやがて庶民にまで浸透し、和服までもが黒を使うことになったのだ。地方によっては、まだ現在でもしきたりにさまざまな違いがあり、八丈島のように女性は帯を前結びにして、頭に手ぬぐいを乗せなければならないところもある。

 

しかし、習俗は違っても、喪服には色物や派手なものをさけ、黒っぽい服を着るのは共通している。西洋でも昔は白いガウンを喪服としていた。

 

黒が使われるようになったのは中世以降、ローマカトリック教会で〝煉獄〟という教儀を打ち出してからである。これはこの世で罪を犯したものは、地獄に落ちて永遠の苦しみを受けるという考えだ。

 

そこから黒のイメージが生まれ、現代に続く喪服のパターンもできあがったというわけである。確かに、赤や青など派手な色と苦しみは結びつかないようだ。