喪主は弔問客を見送らない?
葬式に際して駈けつけた弔問客は、ふつう喪主とゆっくり話す時間はない。
弔問客の数が多ければなおさら、挨拶すらできない場合もある。時が時だけに、弔問客もつもる話は控えて、遺族に慰めの言葉をかけるぐらいにとどめたい。
また、喪主や遺族にしても、昔からの習慣で、客を迎えても見送らないのが通例である。
喪主はもちろん、遺族にしても、弔問客を玄関まで見送り、礼をいうことは失礼するのがならわしである。
これは、死自体が不浄のものであるという考えに由来している。不浄の身でお送りするのは遠慮したいとする遺族側と、遺族をいたわる弔問客相互の思いによる了解事項なので、心得ておきたい。