結婚披露宴で参列者は白を着てはいけない?
結婚披露宴の招待状をもらうと、その日からとたんに気になり出すのが当日の服装。男性の式服といえば、おおかた黒の上下に白ネクタイときまっているから、この場において悩むのはもちろん女性が圧倒的だ。
とくに最近は披露宴の形式もさまざま、場所もホテルとは限らない。
ホテルよりもかえって格調の高いレストランで、ということもある。会費制イコール質素という時代も終り、とかくTPOを推定するのが難しい時代だ。
さらに困るのは、招待状に〝平服でおいで下さい〟とただし書きがしてあるときである。
自分のタンスのなかから〝平服〟とおぼしきものをみつくろって着ていったところ、まわりの参列者がやけに華々しくてみじめな思いをすることもままある。その逆も然り。
一人、場所から浮き上がってしまい、まことにバツの悪い思いをするというものだ。
しかし、結婚式本来の目的は新郎新婦を祝うこと。この日に限っては、花嫁の色である白を着さえしなければ、礼儀にかなっているのである。
列席者はあくまでも引き立て役、披露宴の席では白を着てはいけないこと、花嫁よりも控え目にすることはぜひ覚えておきたい。
元来、結婚式は神に仕える式としての意味がある。神をまつる役の女性にとっては、この日こそ白装束で最も神に近づくとされているのだ。